恒星の一生|星の誕生から死まで|恒星の誕生では、星が生まれるまでについてご紹介しました。
今回は寿命を終えた星がどうなるかについてご紹介します。
恒星の最期
青年期である主系列星は年老いて赤色巨星にになり、やがて最後の時を迎えます。
ある星は超新星爆発を起こし、ガスを吹き飛ばして死んでいきます。
また、ある星はおだやかにガスをまき散らし、惑星状星雲を作りながらゆっくりと死にます。
超新星爆発
重い星や連星などは、死ぬ間際に大爆発を起こします。
これが超新星爆発です。
爆発後の数ヶ月はとても明るく、太陽の10億倍以上の明るさにもなります。
地球からは、突然明るい星が出来たように見えるため超新星と呼ばれます。
単独星型
太陽のおよそ8倍を超える重さの星は、最後に超新星爆発を起こします。
年をとって赤色巨星になった重い星は、中心に鉄の核ができます。
鉄の核では核融合が出来ないため、重力で急速に縮みます。
このとき鉄原子は粉々にこわされて、ほとんどが中性子に変わります。
この反応でふき出る大量のニュートリノが星のガスを押し出して大爆発を起こします。
爆発のあと、中心には中性子星やブラックホールが残されます。
このような超新星爆発は、100万年以内にベテルギウスで起こると予想されています。
連星型
巨星から白色矮星(はくしょくわいせい)にガスが流れ込む連星系でも、超新星爆発が起きます。
白色矮星は、伴星から流れてくるガスで巨大化して、太陽の1.4倍の重さを超えると自分の重さでつぶれます。
白色矮星の密度はとても高いまま変わらないため、内部で炭素の核融合が止まらなくなります。
この時出される膨大なエネルギーが大爆発を引き起こします。
爆発後、白色矮星は粉々にあって無くなります。
惑星状星雲と白色矮星
太陽のおよそ8倍より軽い星が死ぬと、白色矮星とその周りに惑星状星雲が残されます。
まず軽い星が赤色巨星に成長して、中心に炭素、窒素などの核を作ります。
やがて、この核が縮んで高密度の固いしんが出来ます。
これが白色矮星です。
星のガスは、核が縮んだときに出るエネルギーで吹き散らされ、惑星状星雲になります。
中性子星
太陽のおよそ8倍から25倍の重さの星が、超新星爆発をおこして死ぬと、中性子でできた固いしんが残されます。
これが中性子星です。
大きさは直径10Km程度と小さいですが、太陽と同じくらいの重さです。
中性子星の密度はとても高く、地球上の全人類を角砂糖1個の大きさに詰め込んだくらいです。
高速で回転しながら光線(電磁波のビーム)をだして1秒に1回程度の間隔で点滅が観測される中性子星もあります。
これをとくにパルサーといいます。
ブラックホール
太陽のおよそ25倍よりも重い星は、その最後にブラックホールになります。
重い星の中心部分は、超新星爆発を起こした後でも十分重いため、自分の重さを支えられずに、かぎりなくつぶれていきます。
その結果、ブラックホールになります。ブラックホールはとても密度が高く、その表面ではものすごく強い重力が働いています。
一度、ブラックホールに入ったら、ガスはおろか光さえも外に抜け出せ無くなります。
ブラックホールからは光が出ないため、直接見ることは出来ません。
ブラックホールの観測
光が出ないブラックホールは直接見えません。しかし、ブラックホールが連星になっていて、隣に星があると見つかります。
隣の星からガスがはぎとられブラックホールへおちていくと、高温のガス円盤が出来ます。
ここから強いX線がはなたれます。このX線によりブラックホールを確認することができます。
まとめ
恒星の最後には自身の重力で縮み消えていくものと、ガスを放出し惑星状星雲になるもの、超新星爆発をおこし中性子星になるものブラックホールになるものがあります。
爆発やガスになったものはまた新たに星が作られる材料になり星が生まれます。
再生されて行くということが分かります。